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2014年2月 3日 (月)

後ろの席の男性ファン

私の席の後ろは車椅子席だった。
車椅子の方と付き添いの方だと思われる方たちでいっぱいだった。

その中で、私の後ろの男性は、たいそう元気な方だった。
Julieの歌が終わるたびに、声の限りに、「じゅ~り~っ」と叫ばれる。
どれだけJulieが好きなのだろうと思った。
最初その声が後ろで爆発した時には、思わず耳を押さえてしまったほどだ。

加えて、Julieと一緒に歌われる。
全部ではない。静かな歌の時には、きっと小さく小さく歌われているのだろう。
ほとんど声は聞こえなかった。
振り向くわけにはいかないので想像だ。
J友さんが少し様子をうかがった所、手を差し伸べておられたそうだから、まさにJulieと共に歌われていたのだ。

でも、最初、これは困ったと思った。

Julieの声を遮るくらいの声がずっと聞こえるようだったら、勇気を出して振り向き、唇に指を当てて歌うのをやめてもらおうと思った。

しかし、時に大きくなる声も曲によって加減されていて、最後辺りには、鉄人バンドのコーラスの一部のような感覚になった。
男性だから、Julieとキーが合うので、女性の声より変ではなかった。
もし、私が大きな声で歌ったら、それこそ大迷惑だろう。

終わってJulieが袖に引いた時、初めて振り向いて、まだ声を限りにJulieを呼んでいる男性を見た。
その方が、大阪はこれで最後だからまだ終わらないで出てきて! まだ新幹線の時間には間に合うでしょう! というようなことを叫ばれるので、私は楽しくなって、一緒に、Julie~と何度か叫んだ。

そして、「ダメですね」と短く話しかけた。
その方は、心からこのライブを楽しまれた様子で、笑いながら、「おかしいなあ」などと返答された。「騒々しくてすみませんでした」とも言われた。

すっかり楽しくなった私は、最初の困惑は吹き飛んで、共にJulieのライブを楽しめてよかったと思っていた。
でも、もう少し、声を落とされた方がいいかもしれないとも思った。



翌朝息子が来たので、この元気な車椅子の男性の話をしたら、「いいねえ」と言った。
介護関係の仕事をしている息子は、不自由さのためにネガティブになる人をいろいろ見て、それを吹き飛ばすような前向きさ明るさ元気さを良いことだと言った。

そうかと思った。

「Julieが好き」ということを、私も素直に表現していいんだねと思った。

もうしているけど。

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